月ノ下、風ノ調 - 秘湯で思う・その22 守り太鼓の考察 忍者ブログ
月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今宵も(元気に)月風魔!九曜です。
さあさあ、本日の議題はコチラ。


どんどんかっかどんかっか、打てば飛び出す「力」の一文字。
今回の考察では、私の大好きなサブウェポンである「守り太鼓」を扱ってみたいと思います。
よ、ようやくまとまった…NKT…



守り太鼓ってどんなもの?
まず、守り太鼓の基本からおさらいしましょう。
守り太鼓は、装備することで風魔君が小脇に太鼓を抱え、もう片手に撥を持ち、どんどんかっかと太鼓を叩き鳴らすサブウェポンです。
これを叩くと「力」の文字が飛び出し、剣では届かないような遠距離の敵にも、ダメージを与えることができます。


実際に使用するとこんな感じ。
ちゃんと太鼓を抱えてるのがかわいいですね。

この時点で、既に疑問点がいくつか浮かびます。

・なぜ太鼓を叩くと「力」の文字が飛ぶのか
・なぜ「力」の文字が敵への攻撃力を持つのか
・叩いてる風魔君は平気なのか

あんまり考えすぎると「なぜ私はこんなことを考えているのか」という哲学に行き着きそうなので、ほどほどに挙げてこんな感じにしておきます。


守り太鼓が敵を攻撃するしくみは?
まず、太鼓を叩く、という動作から考えてみます。
太鼓はそもそも、武器ではなく楽器です。撥で叩けばどん、と音が出ます。
この音を攻撃に利用しているかというと、そうではなさそうです。

というのも、音を攻撃のソースとして利用する場合、その威力は音源に近いほど大きくなります。
音の出るスピーカーを考えてみてください。間に障害物がなければ、スピーカーに近いほど音が大きく聞こえます。
つまり、小脇に太鼓を抱えて打つ風魔君こそ、もっとも大きな音を聞くことになり、もし音自体に殺傷能力があれば、風魔君が第一被害者になるわけです。
これでは、敵を倒すどころではないでしょう。


祭祀の道具としての「太鼓」
地域によって差があるとは思いますが、神社の宮司さんが太鼓を叩く場合があります。
私は厄払いをした時、その最初と最後に、戸に嵌ったガラスがふるえるほど、大太鼓を叩き鳴らしていたのを覚えています。
単なる宮司さんの趣味ということはないでしょう。
おそらく、厄払いの前後に「太鼓を叩く」という行為が必要になるのだと思います。

細かく調べたわけではありませんが、神社では場を音で清めるために本坪鈴(賽銭箱の上にある、大きくてガラガラと鳴る鈴です)を鳴らすという話もあります。
(本坪鈴を鳴らす時には「神様を呼ぶ」という呼び鈴の意味もあるようですが、場が清まらないと神様がこないかもしれないので「音で場を清めることができる」という意味合いの方が幅が広いと思います)
先の太鼓についても、大きな音が出ていることから、似たような効果を持つ可能性を推測できます。

話を守り太鼓に戻しましょう。
守り太鼓の音そのものに殺傷力はなく、風魔君が近くで聴いても平気であることと、先の「場を音で清める」という話を総合すると、「音を出し、その魔除けの力で敵にダメージを与えている」という可能性が高そうです。


「力」の文字が飛ぶメカニズム
守り太鼓最大のナゾは「力」の一文字です。
先の項目で守り太鼓が「音を出し、魔除けの力で敵を攻撃する」という仕組みだと考察しましたが、これを採用した場合、力の文字は「音の持つ魔除けのパワー」であると言えるでしょう。

当たり前ですが「音」は目に見えません(見えてたら日常生活で非常に困ると思います)
音は音波とも言いますから、速度340m/sの波です。ですが、その波を形作るのは空気の振動です。
空気が目に見えない以上、空気中における音を可視化することはできません。
(空気がないと音が伝導しないため、真空の宇宙空間では音が聞こえない現象が起きます)
つまり「力」という一文字が音としてその場に飛んでいる場合、目に見えないことになります。

では「魔除けのパワー」はどうでしょう?
私たちの日常生活においては、これも目に見えないもの(そもそも存在するのかどうか?)ですが、風魔君のところにはなんと目に見える形でハッキリ存在するものがあります。
それはずばり、波動剣の放つ波動
波動剣は使用者の「念」を波動として打ち出すことができ、大念動波剣ともなれば振るごとに光る波動が飛んでいくのを確認できます。
パッケージイラスト等を見ても、風魔君の持ってる剣からほとばしる稲妻のような光が確認でき、これは可視光となった波動であると推測可能です。
となると、守り太鼓の飛ばす「力」の一文字も、この波動のように可視光である可能性が出てきます。

物理的な難点を言うなら、「力」の形を保ったまま遠方まで飛ばすのは難しそうです。
空気中には障害物(細かい塵やほこりなどの粒子)がランダムに散っており、あらかじめ形を作って放ってやると、飛ばしているうちに障害物に当たった個所だけ速度が落ちたり、エネルギー保存の法則に則って消滅したりします。
ただ、それは「力」の一文字が、大したエネルギー(あるいは質量)を持たない前提での話です。
ボールを空中へ投げてもボコボコになったりはしないように、それに充分なエネルギー(あるいは質量)があれば、細かい障害物などものともしないはずです。

さらに、「力」の消失の仕方が「敵に当たって消える」ではなく「一定時間空中を移動した後消える」という形なので、言い換えれば「敵に衝突した程度では、エネルギーを大きく消費しない」と言えます。
(エネルギー保存の法則により、「力」の持つエネルギーが敵を倒されるのにほとんど使われた場合、その後の「力」の文字は小さくなるなり消えるなりするのが自然です)
音速は340m/sですので、風魔君の走る速度(乗用車の一般道走行速度とほとんど同じ!)である16.6m/sのおよそ20倍。
仮に「力」の一文字が音速で打ち出されているとしたら、その速度によるエネルギーだけでもかなりのものでしょう。
このへんの計算をやりすぎると大変なことになりそうなので、ここでは割愛します。

また「力」の文字は放物線を描かないため、重力の影響をあまり受けないのかもしれません。
(一般的に物を水平に投げ出すと、重力がかかって緩やかに落ちていきますが、守り太鼓の文字はまっすぐ飛んで消えます)
このあたりも、不可思議なエネルギー、すなわち波動の類である可能性を強めます。


まだもうちょっと考えたい箇所もあるのですが、本日はここまで。
追加分の考察がまとまったら、その時には、補足考として記事にしようと思います。

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