月ノ下、風ノ調 - 秘湯で想う・その35~副題について考える 忍者ブログ
月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今夜も元気に月風魔!
地獄を走って動画を撮るのが楽しくて仕方ない九曜です。

また拍手を頂いたのにお返事が遅くなってしまいました。レスポンスの遅い管理人ですみません。
拍手ありがとうございます!
(返信内容は反転処理をしています。お手数ですが長押し全選択、またはドラッグ選択などで反転させてお読みください。環境によってはあらかじめ見えていることがございますが、ご了承ください)

>1/8 どっぺるさま
わざわざ足をお運びくださり、ありがとうございます!
Discordは公式のおひざ元というのもあり、あまりに趣味嗜好に偏った話や考察などは基本、ここかTwitter等でぼやいておりますので、またふらりと立ち寄っていただけたら嬉しいです!

さて、本日はTwitterの方でちょーっと呟いて「後で考察する」に放り込んでいた、新作風魔伝の副題「Undying Moon」について考えてみようと思います。
原作は『月風魔伝』ですが、そういえば新作風魔伝にはサブタイトルがついているんですよね。で、横文字なので訳すと…からの気づきがあったので、記事にしようと思い立ち。
例によって、UM関連の考察記事は「アーリーアクセスを凡人以上でクリア前提」として話しますので、未プレイの方は私の解釈だけ読んで「そういう意味なんだ!」とか思わず、ぜひ自分でプレイして、確かめられると良いと思います。

ちなみに「製品化されたら再解釈出てくるんだから考察はその時にしたら?」という心の声(正論)もたまに聞こえるんですが、私は「考察ッ!せずにはいられないッ!!」という性分の奴ですので、よろしければ引き続きお付き合いください。


「Moon」はいったい何を指す?
新作風魔伝の正式なタイトルは『GetsuFumaDen:Undying Moon』です。前半は「月風魔伝」として、コロン以降の単語が恐らく副題です。
Moonは「月」で良いにして、「Undying」は義務教育英語レベルだと、ちょっと馴染みのない単語だと思われます。手っ取り早くWeblio辞書で引いてみると、「不死の、不滅の、不朽の、永遠の」という意味が出てきます。不死の月、不滅の月、不朽の月、永遠の月。ちょっとずつニュアンスが違いますが、どれもまあしっくりきます。
九曜訳では「月は死なず」と訳しましたが、私が擬人表現を好むというだけですので、Undyingの部分はお好きに解釈すると良いでしょう。

問題になるのは、実はすんなり訳した「」の方です。月風魔伝における「月」というワードは、夜空に出ているお月様を指す方が稀で、他に示すものが多い多義語だったりします。
「Moon」が何を指すかによって、副題の言いたいことやシナリオの解釈も変わってくると思うので、そこを押さえつつ考えてみたいと思います。


Case1.月が「月氏一族」を指す場合
原作風魔伝の「月」が風魔君の苗字だったので、副題のMoonも苗字、つまり月氏一族と考えてみます。

不滅の月氏一族」と訳した場合、アーリーアクセスにてあんなエンディングでしたが、27代君は無事に館に戻って来られたか、次代当主が無事に月一族を継いでいった、と前向きに解釈できます。「不死の」ととるなら嵐童も無事だったかもしれませんし、館に戻ってきた蓮華も現世に復帰することでしょう。

永遠の」で訳した場合は、少し意味合いが違ってきて、永遠というのは良い意味にも悪い意味にもとることができます。不滅や不死のような明るい続き方もありますが、未来永劫地獄の監視が続く意味の「永遠」かもしれません。このパターンでは次代当主こそ存在が確定しますが、27代君が戻ってこなかった可能性があり、最深部の天ツを倒しても地獄そのものは残り続けたのかもしれません。
最後のムービーでは古宮都のモニタに何らかの映像が映し出されますが、古宮都そのものの崩壊を示唆するようなものは何もないので、最深部の元凶を倒しても地獄はそこに残ってしまった、ととることもできます。結果、月氏一族はこれからも「永遠に」地獄の監視の役目を負う…ということになります。


Case2.月が「天より降ってきた物体」を指す場合
ハテ?と思った方のために、とりあえずゲームブック風魔伝の『月氏由来記』を置いておきます。
“遥かな昔、人々の心の中に邪神が棲みつき争いの絶えぬ時代があった。善なる神は怒り、天空に浮かぶ月を降らせ、地上の大半を滅ぼした。そして、月より出でし三人の勇者に邪神を征伐させたのち、地上の支配者に任じたという。”

(月風魔伝ゲームブック『魔暦元年の戦い』より抜粋)



さて、ここまで読んだのち、もう一度エンディングムービーを見てください。空から「何か」が降ってきてませんか? これもまた、解釈できる「月」のひとつです。
この「月」の正体については、作中で語られることがないので何もわかっていないのですが、天ツの棲みついている「古宮都」がこれと同型の宇宙船だという説が聞かれます。(船という確証はありませんが、古宮都は明らかに人工物で、ワープ装置なども搭載した近未来的な構造です。機械式の売店などもあるので、中で生活できる構造だったのかもしれません)
不滅の月」という訳に、降ってくる船を当てはめると、恐ろしい可能性が出てきます。古宮都にいる天ツを倒したと思ったら、第二、第三の船が…ということになるわけですから、第二、第三の地獄が形成される未来が見えます。
あのモニタに移ったのがいつの映像か、というのも明確にされていませんが、リアルタイムだった場合は絶望的光景でしょう。よしんばリアルタイムでなかったとしても、月氏の監視範囲外に地獄が形成された可能性があるわけで、27代君としては何とか引き返して、監視の範囲を広げる必要があります。

ここまでちょっと希望のない感じの論調が続きましたが、「天より降ってきた物体」の可能性はもうひとつあります。前提として、以前考察した月ノ下、風ノ調 - 秘湯で想う・その30 魔縁と月氏の意外な関係?を見ておくと、わかりやすいと思います。
この考察をベースにした場合のみ、あの船に月氏一族も乗っている可能性が出てくるわけです。ただ、ここからさらに状況が2パターンに分かれます。

a.月氏一族が乗った船のパターン
月氏一族が外からやってきたという前提であれば、地球外にも本家か分家かわかりませんが、代が続いている可能性はあります。前回から2000年経ったし、また様子を見に行ってみるか…という具合で派遣されてきたのではないでしょうか。
嵐童が倒され27代も古宮都の底で力尽き、月氏は当主を失ったが、次の代となる月氏が宇宙からやってきた、そこから「不滅の」…というサブタイトルになるのでしょう。月を月氏一族と訳した場合と結果的には似ていますが、経緯が違うパターンとなります。

b.月氏一族と天ツ2号が乗った船のパターン
やってくるのが月氏一族だけでなかった場合は、いわゆる歴史は繰り返すというような展開となりそうです。この場合は天ツを失った地獄とともに27代も力尽きますが、外からやってきた新たな月氏と新たな天ツ(あるいはそれに近い邪神)が、ふたたび地上で、あるいは新たな地獄で闘争を繰り広げることになるのでしょう。


Case3.月が「月」を指す場合
さて、最後は素直に訳してみましょう。月氏由来記の記述以外で、月風魔伝の世界に「月がない」という根拠はないので、昔からずっとあの奇妙な模様の月が浮かんでいたことにします。
地上では生き物が死に絶え、月氏が栄え、地獄の魑魅魍魎たちが百鬼夜行を成し、地獄の果てで当主はとうとう元凶を倒し……時代が目まぐるしく変わっても、夜空には月が変わらず浮かんでいる。そんな景です。
長い年月、それこそ天ツ襲来からは2000年、紀元となれば15000年ほどが経っても、夜空に浮かぶ月は何も変わらず、ただ地上を照らし続けています。人の世の無常との対比を感じて、実にもののあはれといった情景です。


いずれであってもなくとも、あの副題には「プレイヤーなりの」解釈ができそうなところがあり、まだアーリーアクセスでもありますので、現状考えうる可能性だけ詰め置きまして、今回の記事は終いとさせていただきます。
「Undying Moon」は何なのか?これについては、いろんな人の自説を聞いてみたい今日この頃だったりします。

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