月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今宵も元気に月風魔!
遊郭中断データがフリーズ進行不能に陥った九曜当主です。
本当は剣斧やら護符やらのレビューとかやりたかったのですが、フリーズのたびつよくてニューゲームという状態でなんとも動作不安定なので、とりあえず保留で…。
さて、今日の考察なんですが、まずそもそも、私発祥の完全自説ではないことをお伝えしたいと思います。
Twitterで「こんな可能性あるんじゃない?」と言われ、面白そうだから自宅の設定込みで可能性を考えた、という話なので、ソース=筆者ではないですし、確たる根拠も公式では明言されていません。
ネタバレ含め大丈夫な方は、追記からご覧ください。
遊郭中断データがフリーズ進行不能に陥った九曜当主です。
本当は剣斧やら護符やらのレビューとかやりたかったのですが、フリーズのたびつよくてニューゲームという状態でなんとも動作不安定なので、とりあえず保留で…。
さて、今日の考察なんですが、まずそもそも、私発祥の完全自説ではないことをお伝えしたいと思います。
Twitterで「こんな可能性あるんじゃない?」と言われ、面白そうだから自宅の設定込みで可能性を考えた、という話なので、ソース=筆者ではないですし、確たる根拠も公式では明言されていません。
ネタバレ含め大丈夫な方は、追記からご覧ください。
Twitterにて、こんな考察を見かけました。
「月氏当主の役割は、元凶の討伐というより古宮都の封印ではないか?」
で、ぴんときました。そういえば、月氏当主のお役目は「地獄の監視」です。これまで多くの当主が地獄へ潜りましたが、地獄そのものをなくそうとして戦う当主は誰もいませんでした。個人的なさまざまの理由はあれど、千年経つまで誰も古宮都へ乗り込んでいない感じがします。
ここで断定しないのは、古宮都にいる「一族の高名な剣士に似た」鎧霊鬼の存在です。乗り込んでいって返り討ちに遭い、そこで魑魅魍魎と化した場合は、古宮都に行っている可能性があります。しかしこれもまた断定できることでなく、そもそも似ているだけで一族でない、または古宮都封印時に内部にいた者の可能性もあります。
私の感覚ではこの鎧霊鬼、魔暦元年よりも昔に古宮都にいた、月一族の剣士ではないかと思われます。嵐童が足止めされていたことを見る限り、風魔君が封印してから古宮都へ通り抜けるのは無理そうですし、その状態では、外部で魑魅魍魎と化した当主が古宮都に引きずり込まれる…といったこともないでしょう。戦場跡までの地獄と古宮都は、完全に隔絶されているといった印象です。加えて、当主に存在するはずの吸魂機構が鎧にない、つまり当主でないか、吸魂技術が未発達な相当昔の一族であるか、だと思われます。
とりあえず、これまでの当主は古宮都へ乗り込んでいないし、そもそも地獄の元凶を討ち果たそうとする当主がいなかったわけで、新作風魔伝の「奥底にいる天ツ倒したよ」は異例なことです。
本来は「封印」する流れが自然だったのでは?となると、これまで考えてきたいろんな疑問について、答えが出るような気がするのです。
これまでの疑問のうち3項目について、「封印」説をベースに考えなおしてみることにしましょう。
1.月風魔物語の「罪業を贖う」の真意
館で流れている『月風魔物語』を最後まで聴くと「27代月風魔がこの世の罪業を贖う」というニュアンスの歌詞が登場します。私はこれを、緊急特番の時に「天ツを倒すこと=罪業を贖う」だと考察しました。
しかし「封印」の可能性を考えると、ここに込められた別の意味が浮上してきます。「地獄で古宮都の封印をすること=罪業を贖う」という可能性はないでしょうか。贖う、というのは償う、罪滅ぼしをする、という意味であり、決して気楽にすることではありません。相応の代償を伴ったり、苦痛を受けたりもするでしょう。地獄行脚や元凶討伐もたいへんな苦痛ですが、地獄の底で封印を続けるというのは、初代風魔君を見れば実に千年単位での苦痛です。このことから「地獄の底で封印の役目を継ぐ」=罪業を贖う、という歌詞だったのかもしれません。
ただ、「この世の罪業」と歌詞が大きく出ている以上、またそのうち封印が…という可能性は少ない気がするので、この歌詞ではやはり天ツの討伐を指すか、封印が永劫のものになる(=27代目は地獄の底に未来永劫ずっと居続ける)の、どちらかだと思われます。
2.嵐童の反発と地獄行の理由
役目が「封印」である場合、当主になる、ならないは大きく命運を分けます。
嵐童は当主として鍛錬を怠らないストイックな面があり、シナリオ上弟の27代と戦いますが、弟を嫌っている風にはどうしても見えません(そのへんの話は「兄上について考える」で好き放題語っていますので、よかったらご覧ください)
なおかつ、石碑では「長きにわたる一族の責務。安寧への道は私が拓く」という具合なので、どうも「何をしたら良いか」を分かって地獄へ行っている感じがします。長きにわたる一族の責務イコール、地獄の奥底での封印、と受け取れば、嵐童が何をしようとしているのかがわかりやすいでしょう。
少し時間を戻しまして、当主を決める際、弟が27代目当主となり、地獄で封印の任につく…という話があったとしたら、兄はどう思うでしょう。自分がいずれはそうするはずだったのに、弟がその役目につくとなれば、当主としての自覚の強い嵐童なら「なぜ弟が!」となりかねません。保身に走るなら喜んで明け渡すところ、どうもそうでないあたり、この兄やはり弟思いの良い兄上なんだと痛感します。
こうなると、嵐童に残された道はひとつ。弟より先に、地獄の底で封印の役目を果たし、自分が楔となることです。あるいは、封印せずに済むよう、元凶を討つという目標をも立てていたかもしれません。
ですが実際、嵐童は波動剣を引き抜くことができず(その理由については3の項目で解説します)、討伐のため地獄の奥底にも行けず、作中で弟と対峙することになります。
27代君の方は、恐らく嵐童と同じように当主として教育を受けている以上、封印の役目も意味も理解していると思われます。自分は次男であるから、封印の役目もいた仕方なし、と思った可能性が大いにあります。
その上でオープニングを見返すと、すごいことに気づきます。侍女のいう「当主として目の前の事象に対処する」というのが、「地獄の底の封印が解けていたら封印する」という意味になり、それを受けて兄の不在を心配する27代に「自分が地獄の底へ残り、兄がこのまま行方不明になったら、地上に月一族の当主の血筋が誰もいなくなる」という、きちんと筋の通った理由ができるわけです。
単純に兄上が心配というのもあるでしょうが、さらに当主として後のことを心配する、がプラスされるわけで、27代君はちゃんと当主してるなあ、となります。
3.嵐童だけが波動剣を抜けない理由
2の項目で、嵐童が波動剣を引き抜けなかった話をしましたが、私はこれを「波動剣を持つだけの精神力がなかった」等と解釈していました。しかし「封印」説をとることで、これにもうひとつ理由が加わりそうな気がします。
初代、つまり風魔君は、兄2人を龍骨鬼による侵略で喪い、自分は地獄の奥底で千年、古宮都を封印してきたわけです。波動剣を渡せる相手について私は「地獄の奥底の元凶をうち倒せる者」と考えていましたが、実のところそうではなく「この封印を継承できる者」に許可を出していたのかもしれません。
風魔君の気持ちになってみると、嵐童に波動剣を渡したくないという感覚がなんとなーく、わかる感じがします。兄を喪い、復讐の鬼となってまで仇討ちに走った風魔君。ここで嵐童に波動剣を渡したら、経緯は違えど、27代君が兄を失う、すなわち同じ目に遭うわけです。それに風魔君からしたら、兄の立場にある人間をみすみす犠牲にしたくない、という気持ちもあったのではないでしょうか。ゆえに波動剣を引き抜かせず、諦めさせようとしたのだと思います。
この説であることによって、ほかの疑問も解消します。
プレイアブルキャラクターとして27代の他に蓮華がいますが、蓮華も波動剣を抜くことができます。風魔君は27代君のみならず、蓮華に波動剣を渡して良いという判断をしているわけです。
ここで蓮華の経緯を追うと、27代の時代にはもはや「過去の人」であり、戦場跡到達時点で封印の役目についたとして、何も問題のない人物です。ゆえに、嵐童には不許可、蓮華には許可…というのが成立します。兄弟間でなくても、波動剣について理由がわかる状況となるわけです。
最後にこれらを踏まえて、新作風魔伝の結末を見返しましょう。
嵐童は自分が封印をするつもりが、27代と戦って敗れます。27代はそこで封印でなく、元凶を討ち果たしに古宮都へ乗り込みます。
この流れを考えるなら、嵐童は死に戻りではなく、死んで魂のみが地獄を抜けた、として良いでしょう。前どこかで語りましたが、新作風魔伝は兄と弟の対決がありながら、実質的には原作風魔伝と同じ「兄の仇を取る物語」であるように見えるのです。
兄が死に、自分が波動剣を引き抜いた今、このまま封印の役目につけば、地上には当主不在となります。それに、兄を狂わせた元凶を倒さないことには、弟として気が気ではないでしょう。兄の仇である元凶を討ち地上へ戻る、そう決心して、27代は最深部へ足を踏み入れたのだと思います。
「月氏当主の役割は、元凶の討伐というより古宮都の封印ではないか?」
で、ぴんときました。そういえば、月氏当主のお役目は「地獄の監視」です。これまで多くの当主が地獄へ潜りましたが、地獄そのものをなくそうとして戦う当主は誰もいませんでした。個人的なさまざまの理由はあれど、千年経つまで誰も古宮都へ乗り込んでいない感じがします。
ここで断定しないのは、古宮都にいる「一族の高名な剣士に似た」鎧霊鬼の存在です。乗り込んでいって返り討ちに遭い、そこで魑魅魍魎と化した場合は、古宮都に行っている可能性があります。しかしこれもまた断定できることでなく、そもそも似ているだけで一族でない、または古宮都封印時に内部にいた者の可能性もあります。
私の感覚ではこの鎧霊鬼、魔暦元年よりも昔に古宮都にいた、月一族の剣士ではないかと思われます。嵐童が足止めされていたことを見る限り、風魔君が封印してから古宮都へ通り抜けるのは無理そうですし、その状態では、外部で魑魅魍魎と化した当主が古宮都に引きずり込まれる…といったこともないでしょう。戦場跡までの地獄と古宮都は、完全に隔絶されているといった印象です。加えて、当主に存在するはずの吸魂機構が鎧にない、つまり当主でないか、吸魂技術が未発達な相当昔の一族であるか、だと思われます。
とりあえず、これまでの当主は古宮都へ乗り込んでいないし、そもそも地獄の元凶を討ち果たそうとする当主がいなかったわけで、新作風魔伝の「奥底にいる天ツ倒したよ」は異例なことです。
本来は「封印」する流れが自然だったのでは?となると、これまで考えてきたいろんな疑問について、答えが出るような気がするのです。
これまでの疑問のうち3項目について、「封印」説をベースに考えなおしてみることにしましょう。
1.月風魔物語の「罪業を贖う」の真意
館で流れている『月風魔物語』を最後まで聴くと「27代月風魔がこの世の罪業を贖う」というニュアンスの歌詞が登場します。私はこれを、緊急特番の時に「天ツを倒すこと=罪業を贖う」だと考察しました。
しかし「封印」の可能性を考えると、ここに込められた別の意味が浮上してきます。「地獄で古宮都の封印をすること=罪業を贖う」という可能性はないでしょうか。贖う、というのは償う、罪滅ぼしをする、という意味であり、決して気楽にすることではありません。相応の代償を伴ったり、苦痛を受けたりもするでしょう。地獄行脚や元凶討伐もたいへんな苦痛ですが、地獄の底で封印を続けるというのは、初代風魔君を見れば実に千年単位での苦痛です。このことから「地獄の底で封印の役目を継ぐ」=罪業を贖う、という歌詞だったのかもしれません。
ただ、「この世の罪業」と歌詞が大きく出ている以上、またそのうち封印が…という可能性は少ない気がするので、この歌詞ではやはり天ツの討伐を指すか、封印が永劫のものになる(=27代目は地獄の底に未来永劫ずっと居続ける)の、どちらかだと思われます。
2.嵐童の反発と地獄行の理由
役目が「封印」である場合、当主になる、ならないは大きく命運を分けます。
嵐童は当主として鍛錬を怠らないストイックな面があり、シナリオ上弟の27代と戦いますが、弟を嫌っている風にはどうしても見えません(そのへんの話は「兄上について考える」で好き放題語っていますので、よかったらご覧ください)
なおかつ、石碑では「長きにわたる一族の責務。安寧への道は私が拓く」という具合なので、どうも「何をしたら良いか」を分かって地獄へ行っている感じがします。長きにわたる一族の責務イコール、地獄の奥底での封印、と受け取れば、嵐童が何をしようとしているのかがわかりやすいでしょう。
少し時間を戻しまして、当主を決める際、弟が27代目当主となり、地獄で封印の任につく…という話があったとしたら、兄はどう思うでしょう。自分がいずれはそうするはずだったのに、弟がその役目につくとなれば、当主としての自覚の強い嵐童なら「なぜ弟が!」となりかねません。保身に走るなら喜んで明け渡すところ、どうもそうでないあたり、この兄やはり弟思いの良い兄上なんだと痛感します。
こうなると、嵐童に残された道はひとつ。弟より先に、地獄の底で封印の役目を果たし、自分が楔となることです。あるいは、封印せずに済むよう、元凶を討つという目標をも立てていたかもしれません。
ですが実際、嵐童は波動剣を引き抜くことができず(その理由については3の項目で解説します)、討伐のため地獄の奥底にも行けず、作中で弟と対峙することになります。
27代君の方は、恐らく嵐童と同じように当主として教育を受けている以上、封印の役目も意味も理解していると思われます。自分は次男であるから、封印の役目もいた仕方なし、と思った可能性が大いにあります。
その上でオープニングを見返すと、すごいことに気づきます。侍女のいう「当主として目の前の事象に対処する」というのが、「地獄の底の封印が解けていたら封印する」という意味になり、それを受けて兄の不在を心配する27代に「自分が地獄の底へ残り、兄がこのまま行方不明になったら、地上に月一族の当主の血筋が誰もいなくなる」という、きちんと筋の通った理由ができるわけです。
単純に兄上が心配というのもあるでしょうが、さらに当主として後のことを心配する、がプラスされるわけで、27代君はちゃんと当主してるなあ、となります。
3.嵐童だけが波動剣を抜けない理由
2の項目で、嵐童が波動剣を引き抜けなかった話をしましたが、私はこれを「波動剣を持つだけの精神力がなかった」等と解釈していました。しかし「封印」説をとることで、これにもうひとつ理由が加わりそうな気がします。
初代、つまり風魔君は、兄2人を龍骨鬼による侵略で喪い、自分は地獄の奥底で千年、古宮都を封印してきたわけです。波動剣を渡せる相手について私は「地獄の奥底の元凶をうち倒せる者」と考えていましたが、実のところそうではなく「この封印を継承できる者」に許可を出していたのかもしれません。
風魔君の気持ちになってみると、嵐童に波動剣を渡したくないという感覚がなんとなーく、わかる感じがします。兄を喪い、復讐の鬼となってまで仇討ちに走った風魔君。ここで嵐童に波動剣を渡したら、経緯は違えど、27代君が兄を失う、すなわち同じ目に遭うわけです。それに風魔君からしたら、兄の立場にある人間をみすみす犠牲にしたくない、という気持ちもあったのではないでしょうか。ゆえに波動剣を引き抜かせず、諦めさせようとしたのだと思います。
この説であることによって、ほかの疑問も解消します。
プレイアブルキャラクターとして27代の他に蓮華がいますが、蓮華も波動剣を抜くことができます。風魔君は27代君のみならず、蓮華に波動剣を渡して良いという判断をしているわけです。
ここで蓮華の経緯を追うと、27代の時代にはもはや「過去の人」であり、戦場跡到達時点で封印の役目についたとして、何も問題のない人物です。ゆえに、嵐童には不許可、蓮華には許可…というのが成立します。兄弟間でなくても、波動剣について理由がわかる状況となるわけです。
最後にこれらを踏まえて、新作風魔伝の結末を見返しましょう。
嵐童は自分が封印をするつもりが、27代と戦って敗れます。27代はそこで封印でなく、元凶を討ち果たしに古宮都へ乗り込みます。
この流れを考えるなら、嵐童は死に戻りではなく、死んで魂のみが地獄を抜けた、として良いでしょう。前どこかで語りましたが、新作風魔伝は兄と弟の対決がありながら、実質的には原作風魔伝と同じ「兄の仇を取る物語」であるように見えるのです。
兄が死に、自分が波動剣を引き抜いた今、このまま封印の役目につけば、地上には当主不在となります。それに、兄を狂わせた元凶を倒さないことには、弟として気が気ではないでしょう。兄の仇である元凶を討ち地上へ戻る、そう決心して、27代は最深部へ足を踏み入れたのだと思います。
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