月ノ下、風ノ調 - 秘湯で想う・その40 地獄内の鳥居の謎 忍者ブログ
月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今日も元気に地獄行脚!
攻略ルートが忌地→断崖→雪原→遊郭の九曜当主です。

本日の考察で秘湯もNo.40となり、これまでの軌跡を見返し感慨に浸っております。
で、だいぶ過去に原作風魔伝の鳥居について、こんな考察記事を立てたことを思い出しました。

月ノ下、風ノ調 - 秘湯で想う⑤ 魔の四島の鳥居の怪

なんか色々書いてますが、ざっくりと「魔の四島の鳥居はいつからあるのか」「なぜ鳥居の形をしているのか」について、仮説を立てて解説しています(詳しい内容はリンクよりお読みいただけます)
原作風魔伝ではステージ区切りになっている鳥居が、新作風魔伝においてもステージ区切りとして登場します。これについての考察がまだだったので、今回考察しようと思い至り。


初見でビビるこの封印されてる感。
鳥居の種類は、原作風魔伝と同じく明神鳥居のようなのですが、魔の四島のものと同一なのかがはっきりしないため、詳しく調査することにしました。
他にも新作風魔伝において、ステージ中いくつかの「鳥居」が出てきますので、今回はそれらもまとめて、考察していきたいと思います。

今回、撮影の都合でアーリーアクセス版やver.1.1.2βの画像を含みますが、現行正式版と大きな違いはなかったと思うので、ご了承ください。





地獄内部の鳥居の種類
魔の四島の鳥居は「ステージの始端終端にひとつずつ、1種類のみ」でしたが、地獄に建っている鳥居には3種類あり、それぞれに役目が違います。
このうち2種類は明神鳥居なのですが、過去に考察した記事にてちょっと紹介しているので、明神鳥居がよくわからない方はこちらもご覧ください。

大鳥居

ステージの始点や終点に建つ、大きな朱塗りの明神鳥居です。
いずれの鳥居も、自由に行き来はできません。ゲーム中においては基本的に一方通行となります。
ステージに入るための鳥居と、ボスのいる特殊なエリアに入るための鳥居があります。


多くの大鳥居は最初から機能していますが、機能していない鳥居もあり、その場合入ることができません。
鍵を使用する、特定の条件を満たすなどで、入れるようになることがあります。


また、古宮都へはイベント戦闘後に演出が入りますが、入口はちゃんと鳥居となっているので、古宮都へつながる鳥居がどこかに(おそらく、封印された大穴の中)にあるのだと思います。


ワープ鳥居

大鳥居よりもちいさい、人が通り抜けられるサイズの明神鳥居です。
当主と比較した時のサイズ感から、頭を少し下げてくぐる感じのちいさな鳥居という印象です。
大鳥居と違い、どの鳥居を出入りするも自由に行うことができます(使用不可状態の時を除く)

朱塗りではなく白色、見た所石材系でできているように感じます。足に藁束のようなものが巻き付けられていますが、これについては調べても出てきませんでした。根巻鳥居(神明鳥居をベースに、足に竹や木材などを巻いたもの)が分類として存在していますが、注連縄が回してあるので、それとはどうも違うものという印象です。



当主が近づくと反応して青く光り、活性状態になります。ステージ内にほかの活性状態のワープ鳥居があると、そこ同士を行き来できるようになります。いわゆるワープポイントとして、ステージ内での遠くへの移動に便利です。


活性状態の鳥居がひとつしかない場合「使用不可」と表示され、使うことができません。
ワープ鳥居ではステージを跨ぐことができないので、ステージ最初のワープ鳥居を起動した際には必ず「使用不可」状態となります。
ほかのワープ鳥居を起動することで、使用可能状態となります。

商店の鳥居

商店へ通じる鳥居は、ほかの鳥居と違い山王鳥居です。
大きさはワープ鳥居と同じで材質もほぼ同じと見受けられますが、転移の光の色が青でなく黄色です。また起動する必要がなく、最初から通り抜けることができます。
大鳥居と違い一方通行でなく、出入りが可能です。

山王鳥居・山王神社自体については、調べても神道が絡んでいる信仰…という事しかわからず、作中の「商店」とどう関わりがあるのかはいまいち、わかりませんでした。
いちおう、日本には山王神社系に属する日枝神社というものがあり、商売繁盛のご利益があるそうです。ただしほかの形態の神社であっても「商売繁盛」のご利益がある神社はいくらでもありますので、これが決定的だと断定できない感じです。

鳥居の種類がひととおり出そろったところで、ここまで出てきた情報から、これらについてそれぞれ考えていきます。


鳥居を誰が、何のために建てたのか?
鳥居というのは自然物ではありません。偶然その形に削れるということはなく、誰かが手をかけて建てる必要のある建造物です。
3種の鳥居について、外観や役割などを確認しつつ、どのような経緯で建てられたのか考えてみましょう。

大鳥居:魑魅魍魎の封印を兼ねて、月氏が建てた可能性
ステージ間の大鳥居は、ほかの2つの鳥居と違う点が多いです。サイズもともかく、一方通行であったり、鍵が必要だったりします。


そして、どの大鳥居も等しく、注連縄と大量の札で厳重に封印されています。現実にこんな鳥居があったら、どう考えたって先へ進みたくありません。絶対何かしら危険な目に遭うやつ。
この封印の仕方、そして鍵がかかっていることもあることから、この鳥居は「常人が容易にくぐってはいけないもの」だと思われます。先が危険であるため封印を施し、容易に出入りできないようにしている…という印象です。

となると、この鳥居を建てたのは地獄側でなく、地獄を監視する月氏側なのでしょう。
地獄にはいくつか層があるようですが、先へ進むたび魑魅魍魎が凶暴さを増すこともあり、その境界として大きな朱塗りの鳥居を建て「この先、さらに危険」という目印にしたのでしょう。加えて札などで封印を施し、中にいる魑魅魍魎が外へ出てこないようにしている…といった感じを受けます。


月氏の野営が建っているのも、次ステージへ進む鳥居の前です。かつては神像より帰還していた月氏が、鳥居の先へ進む準備をするため、あとから野営を立てたと考えられそうです。
同じ大鳥居がボスエリアの手前にあるのも、警告と封印の両方を兼ねているのでしょう。万が一ボスエリアの封印が破られても、ステージ開始地点の封印で食い止めるという、二重構造になっているのだと思います。

ワープ鳥居:監視を容易にするため、月氏が建てた装置?
ワープ鳥居の特徴として、プレイヤーが近づくと起動する、という所があります。この「近寄って起動」という動作は他の鳥居にはないので、この鳥居はプレイヤーの何らかに反応していることがわかります。
現状でプレイアブルキャラクターは27代、そして蓮華の2人ですが、これから追加予定の顔ぶれを含めても、全員が月一族の(現・あるいは元)当主となります。
ゆえに、起動のキーとなっているのは月一族であること…というのは早計で「生きた人間」に反応している説もあります。魑魅魍魎が前をうろついていても起動しないので、感知範囲の雑な人感センサーのように、何にでも反応したりはしないのでしょう。

ともあれ、生きた人間が冥府を下る際、起動するように造られていることから、これもまた月氏の建てた何かしらという可能性が高いと感じます。地獄の地形はどこのもの?の記事で、地獄側にも建築技術がありそうだということについて触れましたが、今回の鳥居については地獄側にメリットが何もないため、月氏側で作った構造物だと思われます。


そういえば、古宮都には転送装置が存在します。
別途スイッチでの起動が必要ですが、「同じエリアの別地点を繋ぐ」「行き来が可能」「湧き立つ光の色が水色である」などの共通項がいくつかあります。
古宮都自体は新作風魔伝から少なくとも2000年前の技術水準でしょうが、地上ではロストテクノロジーとなったであろう超技術・構造物が存在している空間でもあります。「月氏の剣士に似ている」とされる鎧霊鬼が徘徊することから、月氏がこの空間とは無関係と言い切れません。


何より、初回こういうシステムメッセージが出現するのです。
この作品、武器選択時だったり死亡時だったり双峰の両目潰しであったり、システムメッセージ全般がやたら古風な言い回しですが、ここは素の文です。プレイヤー…というより、操作キャラクターが考えていることだとイコールだとすれば、27代(や、蓮華)はこの物体が「転送機」であると理解していることになります。
となると、この転送装置が「ワープ鳥居」の前身であるとも考えることができます。
本来は起動装置を使って起動しなければならず、形も筒状だったものが、地獄を監視する技術が発達する中で改良され「近づいただけで起動する鳥居型のワープ装置」となったのかもしれません。

余談ですが、古宮都の転送装置のエフェクトは「閉鎖状態で六角形のシールドが張られている」「起動状態で四角い光が散る」ことから、天ツの撒き散らすエフェクトにもそっくりです。
以前考察した「魔縁と月氏の意外な関係?」が案外的中していて、月氏と天ツは過去に共通の技術を擁していたのかもしれません。


商店の鳥居:元からそこにあったか、あるいは…?
さて、最後に商店の鳥居について考えてみましょう。
他の2つの鳥居と違い、商店は地獄に元々あってもおかしくない施設なのですが、少し前に書いた商店・野営の絡繰女のナゾも絡めて紐解いていくと、この鳥居も月氏が建ててあげた可能性が出てきます。
その根拠が3つありますので、紹介していきたいと思います。

根拠a.絡繰女がおり、武器や素材が売られている
原作風魔伝にて魔の四島にいた商人は、血色の悪い老人でしたが、今作の商店では絡繰女が店主をつとめています。
絡繰女の考察の時に「遊び女にはならぬが、侍女として」扱われることになり、地獄という過酷な環境で、侍女としての絡繰女のおつとめ先のひとつが、この商店だったという可能性があります。
となると、この商店も野営のように「月氏が地獄監視を目的として設置した施設」であり、そこへ至る道、つまり商店へ通じる鳥居も建てたと考えることができます。

根拠b.戦地から隔離された安全な場所である

商店はステージ内に存在しますが、いずれも戦場となる場所からかなり離れた、はずれの方に建てられています。遊郭のように物理的に裏表の立地でなく、遠く離れた場所へのワープであることがほとんどです。
商店をあとから建てた場合、戦場のど真ん中というわけにはいきませんので、いくらでも安全な場所を探すことでしょう。ようやく見つけた安全な場所に、侍女と武器台を置き商店とした上で、戦地とワープ鳥居で繋げたのだと思われます。

根拠c.商業活動・流通についての不明点が解釈しやすい
侍女の来る前から商店がそこにあり、そこへの鳥居も元々あったとすると、店主の行方以外にもひとつ疑問が浮かんできます。それは、およそ商業に向いている土地柄ではない、ということです。
魔の四島の商人もじゅうぶん謎でしたが、今作に関してはもっと謎です。地獄内部は話の通じない者ばかりで、商いをする理由もわからなければ、得た金銭の用途も不明です。
もし月氏が侍女を後から置いたとすれば、金銭を対価とする補給所として機能しているのだと考えられます。あるいは、月氏一族に『貯蓄の心得百か条』をしたためた者もいると思われるので、そういう用途でどこかに貯蓄されていると考えることが可能です。なぜ無償ではないのかということに関しても、この説であれば理解しやすい気がします。

品物をどこから仕入れているのかについても、月氏の手が入っているなら、あのぼろ屋にたくさん置いてあるだとか、当主が余裕のある時に補充していくだとか、そういったことが考えられます。
まさか外の魍魎を倒して拾っているというのは…ないとも思いますが、店のラインナップが「鍛造した武器」に限られることを考えると、ひょっとしたら、ということもあるかもしれません。


さて、ここまでざっと考えてみましたが、なお不明点や疑問点・矛盾点などありますので、これを補考の課題にするとして、ご紹介しつつ終わりにしたいと思います。

①古宮都にもあるワープ鳥居と商店鳥居
古宮都にワープ装置が存在すると紹介しましたが、それとは別に普通のワープ鳥居、商店の鳥居が存在します。
これらが「地獄形成後、監視段階で作られた」のであれば、初代の封印を無視して古宮都に下りることのできた月氏がいるということになりますが、それはちょっと考えづらいと感じます。
ゲーム性以外の点で、ここを矛盾なく解釈できる説がないか、ちょっと考えてみたいと思います。

②大鳥居が一方通行、ほかの鳥居が双方通行である理由
3種の鳥居のうち、大鳥居だけ一方通行で、前のエリアに戻ることができません。
封印されているというのが問題なのか、ほかの理由があるのか、実は戻れるのに戻らないだけなのか…あまりに色々考えられるため、この考察内でまとめるのを断念しました。
別途補考でやりたい議題です。

③商店の鳥居だけ形状やワープの色が違う理由
商店の鳥居が山王鳥居である話をしましたが、ワープの色もこの鳥居だけ黄色で、同じようなカラーリングの何かが現在見つかっていない状態です。
はっとするような発見があったら、この謎についても言及したいと思います。

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