月ノ下、風ノ調 - 秘湯で想う・その43 ボスは倒さなければならないのか? 忍者ブログ
月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今宵も元気に月風魔!九曜当主です。


本日のタイトルを見て「???」な方も多いと思われるので、その説明から。
過去に不殺チャレンジなどした事のある私ですが、道中の魑魅魍魎を見逃すことはできても、ボスは必ず倒すことになります(完全に不殺で地獄を通り抜けることはできません)
で、思ったわけです。なんで倒さなければ先へ進めないのか、と。
そもそも、大百足なんかの説明を見ると「死体を食べて育つ」だったりして、とりたてて倒さなくても先へ進めそうに見えます。見えますが、通してくれません。

「システム上の問題」と割り切れそうな事柄ほど、考察したくなるのが私の性(さが)です。よって、今回はこれについて考えることにしました。
果たして、ボスの襲ってくる理由とは、倒さねばならない理由とは…?


個性豊かなボス枠たちの生態
ボス格の相手のうち、会話などの明確なイベントが存在するのは「月蓮華(残滓)」と「月嵐童」だけです。前者は異空間で対話が通じず襲い掛かられ、後者は恐らく弟を止めるため立ちはだかります(嵐童についての拙宅の認識は、「兄上について考える」をどうぞ)
また、最深部の天ツ外主に関しては、倒さないと「此岸が終わる」との表記が堂々あるので、明確に討伐目標と言えましょう。倒さない理由がありません。

では、ほかのボス枠、大型の魑魅魍魎たちについて、魍魎絵巻を見ながら、どういう生き物(死に物…?)なのか考えてみたいと思います。


龍骨鬼(辺獄の忌地)

初代、つまり原作風魔伝の風魔君が千年前に討ち果たした、たまに起きてくる地獄の魔王です。討ち果たしたといっても、今作で見事復活しているので、一時的に封印されただけだったりするのかも…?
前回起きた時は地上へ侵略を始めたので、起きると地上制圧に乗り出すタイプの、かなりアグレッシブな地獄の住人です。今作では足がないせいかお外へ出てきませんが、出てこられたら一大事なので、できればなるべくこのままで…。

戦わなければならない理由は、ほかのボス枠に比べたらかなり明確です。私は上半身しか出てこないのを「完全に覚醒していない」と考えているので、完全に覚醒する前に倒しておかなければ、また魔暦を制定しなければならなくなります。
新作風魔伝しか遊んでいないと知らなかったり、原作風魔伝を遊んだ場合でも忘れがちですが、龍骨鬼を倒せず三兄弟のうち長兄と次兄が死んだ結果、西暦14672年に世界は地獄による侵略を受け、地上は魑魅魍魎があふれる地獄(ここでいうのは地獄の理が通用する特異空間ではなく、地上における地獄の住人の占拠地)と化したわけです。これだけものすごい大事変が起きているのと、龍骨鬼を倒した原作風魔伝の風魔君が初代ということから考えるに、27代にわたり歴史として伝わっている可能性はかなり大きいと考えられます。
龍骨鬼を放置していれば、再び地上侵略が始まることでしょう。地獄を監視する月氏一族当主として、見過ごすわけにはいきません。倒さないとおおごとになるので倒す、といった具合に感じられます。

これ以外に、物理的に大きくて進めないというのもありそうです。手前や奥の岩場を通るにも無理ですし、窪地になっていて逃げ場もなさそうです。心臓部なんか、27代君の背丈ほどあるので、それを抱く巨大な龍骨が目の前にぐわっと広がっている形になります。倒さないで進むのは、物理的にも結構厳しそうです。


大百足(業火の断崖)

かわいい(問題発言)
もっとも戦うのに疑問なのがこの大百足です。基本的には、死体を食べてそこに住んでいるだけに見えます。
ただ実際戦うと、結構な頻度で噛みついてくるので、人を殺せば餌になると覚えてしまったのかもしれません。27代君は餌じゃないよ!!

場所的にも、大百足を無視して先へ進めそうな気がするのですが…だめですか。そうですか。
ひょっとしたら、大百足を無視した場合、先の野営に被害が広がることを考えて、退治を決めたのかもしれません。う~ん、仮説としてはあまり強くはありませんが…。


五頭龍(荒波の大洞)

元は自然の象徴である霊蛇ですが、奈落の海に魂を囚われ…ということは、正気でないように見えます。本来持たなかった攻撃性などを備えて、襲い掛かってくるのだと思われます。

五頭龍を無視できない理由は、戦ってみればすぐわかります。先へ進むための橋が沈んでしまい、戦わないことには水が引かないのです。落ちれば泳ぐもままならず即死する奈落の海ゆえ、自力で向こう岸へわたることもできません。向こうが逃がすまいとしている以上、倒すのもやむなし、といった状況なのです。


本題から逸れますが、大洞の野営は少し高い所にあります。
これは五頭龍のいる所の水位が、五頭龍により高くなったり低くなったりするので、野営が呑まれないような高台に設置されているのだと思います。


双天鬼(雲霞の双峰)

元獄卒のこの双子鬼、邪地暴虐、残忍、強靭な力、種々の命を奪う…というワードから、かなり好戦的に見えます。通りがかったのが人ひとりだとしても、とても見逃がしてくれるとは思えません。


加えてこの双子の鬼、地形を変化させて足場と棘を出現させます。複数の敵に狙われている中、ほとんど必ず踏むことになる棘の床を突っ切って進むのは危険です。
上の足場は平坦だと先へ抜けることができてしまうので、画面から見えないところで壁など作られているのかもしれません。下は棘、上は壁に阻まれた足場、という逃げ場のない空間で、襲い掛かってくるのでしょう。倒さないことには、逃れられそうにもありません。


九尾狐狸(無窮の雪原)

九尾狐狸は五頭龍同様、元々霊的に強い存在が、魑魅魍魎となり果てたものです。
五頭龍と違い戦場に変化はきたしませんが、信心を集める神だった存在ですから、結界なども張れるのかもしれません。見た目に先へ行くことができそうでも、見えない壁に阻まれてしまうだとか、ありそうに感じます。


ここから余談ですが、九尾狐狸のフィールドには稲荷神社らしき石像や灯篭が見えます。
過去の考察で、地獄におけるエネルギーと空間固定力の話を何度かしていますが、ランダム生成地獄においてこれだけのものをその場に定着させている九尾狐狸は、元々霊狐というだけあるなあ、等と感心してしまいます。


土蜘蛛(夢幻の遊郭)

説明文に丁寧な殺害方法まで書いている、どう見ても有害なタイプの魑魅魍魎です。殺意剥き出しな上、フィールド変化までさせてきます。


上段の左右は天井なので、抜け出すことは不可能です。
一方で中段・下段の端が空いてそうな気もしますが、そこから逃げられないのを考えると、壁か何かがあるのかもしれません。蜘蛛ですから糸を張るとか、何かしらの「逃がさない仕掛け」がされているのかも…。

蜘蛛は巣を張って獲物を待ち構えるタイプの生き物なので、誘い込んだ獲物を逃がすつもりはないでしょう。当主から見たら迷惑な話ですが、倒さないと逃れられない、そんなタイプのボスに感じます。


大太郎坊(亜空の城塞)

説明文には元人間ということしか書いておらず、天守の屋根にのぼると襲い掛かってきます。
あまりに詳しくないので、Wikipediaでダイダラボッチの項を引いてみましたが、あんまり有害そうに見えません。山を動かしたり池を作ったり、時に人間を助けたりと共存しています。
どうして新作風魔伝の大太郎坊は、ああやって襲い掛かってくるんでしょうか?

伝承のほうのダイダラボッチ(大入道)は、超自然的に発生した得体のしれない巨人です。対して、新作風魔伝の大太郎坊はもともと人間だったものが、魑魅魍魎に憑りつかれた成れの果てです。後者は魑魅魍魎が憑りついたせいで「理を欠いた」つまり正気を失ったととれます。
また、天守を歩くと瓦の音がします。私はあの音が大変好みなのですが、大太郎坊からしたらカンカンとうるさいのかもしれません。ボス戦直前の大太郎坊は、城の近くでうずくまっていますし。
城下町でも当主を見かけると拳を振り下ろしてきますし、城内でも窓から覗いてくるぐらいですから、鬱陶しいのがいるので始末してやろうと、あのタイミングで襲い掛かってくるような気もします。


フィールド変化はなく、動きも遅いので、逃げようと思えば逃げられる気はします。
ただ、天守閣の屋根という不安定な場所、先の野営が細い岩の足場(なぜか浮いている)にあることも含めると、逃げた場合のリスクが大きいのだと思います。
鳥居の考察で喋ったと思うのですが、朱塗りの大鳥居には先のエリアを封印する役目もあると思われるため、万が一野営が破壊されるなどした場合、先のエリアへ行けなくなる、封印が弱まる等の問題が生じると思われるのです。
さらに、攻撃を避けながら走った場合、屋根から落下死する危険も…(奈落判定で戻ってきそうな気もしますが…)


各ボスについてざっくり解説すると、こんな感じになります。
基本的にどのボスも、敵意があってこちらへ攻撃してくることに加え、一部のボスはフィールド変化などさせて、行く手を阻んでくる感じのようです。
さらに、フィールド変化のないボスに関しても、野営の設備に被害を出さないため、当主は逃げずにその場で戦っている可能性があります。

と、まとめてみましたが、実はこれからさらにステージもボスも追加予定があるようです。
追加のボスやステージがどんななのか考えつつ(一時期STEAM版にあった「実績バレ」を見ていないので、サントラから何となく、までしか私は想像できません)実装を楽しみに待ちたいと思います。

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