月風魔伝その他、考察などの備忘録。
今日も元気に月風魔!九曜です。
Twitterに常駐している都合、Twitterと連携して文章や絵を置けるPrivatterを愛用しているのですが、そこの作品がアーカイブしないうちにかなり増えており…いやもうアーカイブする暇すらないというか、いつでもできるので後まわしになりがちというか…。
先週も8月特集で納涼怪談などやろうとした所、花火デーに気を取られてしまい、このままでは未来永劫まとまらないので、今週思い切って再掲載することにしました。
で、とりあえず、こちらをご覧ください。
海苔をお供に、満面の笑みで朝ごはんな27代君です。鎧じゃないからわかりづらいですが27代君です。ほんとです。
わかりやすいので絵から出したのですが、この絵を描くきっかけになった文章が、本日の作品『ご機嫌な朝食』です。実は企画のワンライ作品を除けば、この文章が月風魔伝UMでの初の二次創作文となります。初作品がワンライとか無茶が過ぎる。
しばらく納涼怪談特集でもよかったのですが、書いた順の方がわかりやすいかな…と思ったのと、この作品の空気感や関係性が私のお気に入り傾向に最も近いので、優先することにしました。
本文は、追記よりお読みいただけます。
兄の嵐童視点で兄弟仲よし、若干シナリオのネタバレのようなものも含むので、どんと来い!な方はぜひご覧ください。
Twitterに常駐している都合、Twitterと連携して文章や絵を置けるPrivatterを愛用しているのですが、そこの作品がアーカイブしないうちにかなり増えており…いやもうアーカイブする暇すらないというか、いつでもできるので後まわしになりがちというか…。
先週も8月特集で納涼怪談などやろうとした所、花火デーに気を取られてしまい、このままでは未来永劫まとまらないので、今週思い切って再掲載することにしました。
で、とりあえず、こちらをご覧ください。
海苔をお供に、満面の笑みで朝ごはんな27代君です。鎧じゃないからわかりづらいですが27代君です。ほんとです。
わかりやすいので絵から出したのですが、この絵を描くきっかけになった文章が、本日の作品『ご機嫌な朝食』です。実は企画のワンライ作品を除けば、この文章が月風魔伝UMでの初の二次創作文となります。初作品がワンライとか無茶が過ぎる。
しばらく納涼怪談特集でもよかったのですが、書いた順の方がわかりやすいかな…と思ったのと、この作品の空気感や関係性が私のお気に入り傾向に最も近いので、優先することにしました。
本文は、追記よりお読みいただけます。
兄の嵐童視点で兄弟仲よし、若干シナリオのネタバレのようなものも含むので、どんと来い!な方はぜひご覧ください。
ご機嫌な朝食
朝の鍛錬を終え、帰って来た時の一杯の椀飯は、時たま、何にも代えがたい幸福であると感じる。古来より伝わる訓戒に「腹が減って戦のできるものか」という言葉があるように、生きて動く体を形づくるのはやはり、食なのだと改めて認識する。
そんな感傷が生まれるのも、弟が二十七代当主月風魔という、近くて遠い存在となってしまったせいであろうか。兄の月嵐童はその日、過日と変わらぬ鍛錬を終え、過日と違わぬ朝飯にありつこうとしていた。弟を武で助け立ててゆくことを鑑みれば、むしろ過日と変えてはならぬ責務であると、時には当主に選ばれなかった事実を払拭するように、竹や巻藁や原木の人形(ひとがた)に修練の太刀を振るった。
「兄上、お早うございます」
と、珍しく軽やかな声が頭上を掠めた。木綿の寝巻の上から庶務用の広帯を巻きつけ、さらさらとした赤い前髪が軽く揺れあがる程の寝癖がついたままだったが、平時に見せる真面目な顔は柔和にほころんでおり、その手には竹包みの何かを携えていた。
「其方にしては、早起きだな。それは?」
「領地の漁民が昨日(さくじつ)献じてきた、海苔という海藻だそうです」
ノリ、という響きから嵐童は、口中でねばつく箸休めのような和え物を思い描いたが、竹の包みの中から現れたのは、その想像に似つかぬ黒い油紙のようなものであった。
「まるで紙だが、これが海藻なのか?」
「はい。少し齧ってみたのですが、驚くほど香ばしく、塩気が米にとても合いそうだと思い、今朝の朝飯にと」
嵐童の太い指が一枚をつまみ上げると、ぱり、と乾いた音がして、つまんだ箇所がちいさく破れた。指先には粗塩のざらつく感触が残った。
「こんなに脆いとは。すまぬ」
「いえ、兄上の力では仕様もありませぬ。飯にいたしましょう」
当主、二十七代月風魔が、手ずから飯櫃の飯を盛っていることに、嵐童はすっかり面食らっていた。普段は夜半にもなろうかという頃に寐(いね)、政務の時間までにようよう起き、侍従に飯の支度をしてもらうのが慣習となっていように。しかしながら、その原因については、少しであるが推しはかることができた。
「戴きまする」
海苔、なのであろう。飯椀に乗せられた黒く薄いそれを齧り、頬張るたび、ぱりぱりという音の合間に弟の咲まい(えまい)が揺れた。嵐童も分けられた数枚のうちひとつを、同じように飯椀に平たく乗せ、飯とともに口に運ぶ。程好い塩気に次のひと箸が伸びる。なるほど、これは弟も気に入るが道理だと、ひとり納得する。
「食後には茶でも淹れましょうか」
合間に、弟の機嫌よい声があがった。嵐童は首を振って、それしき私が、と、快く申し出ることにした。
+++
拙宅の兄上は「自分は選ばれなかった」と認識しつつ、弟の事はほとんど恨んでいません。というより、その時に何らかの和解があり、良い形に収まったと解釈しています。
(ゆえに、昨年のワンライのような作品ができるわけです。兄上は単に弟を守りたくて地獄へ行きます)
ですので、オフタイムの兄弟は非常に仲が良いです。もちろん当主のお仕事の時はちゃんと序列がありますが、基本的に27代君は「兄上」ってなついてますし、兄上もすごく遠ざけられるだとか、待遇にものすごく差がつくみたいなことは拙宅にはないです。仲良い兄弟でいてほしいので…。
こういった話がまだあと数本あるので、機会があればまた折を見て、アーカイブしていきたいなと思います。
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ゲームを遊んだり、絵を描いたり、色々考えるのが好き。このブログは備忘録として使っています。
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