月風魔伝その他、考察などの備忘録。
皆さまこんばんは、九曜です。
月風魔伝UMのアップデートがあまりに待ち遠しいばかりに「実装してほしい要素ランキング」とか個人の主観100%で書こうと思いましたが、仮に実装されたらなんかこの記事の兼ね合いとか発案がどっちとかで困ったことになりそうなので、それは公式にちゃんと要望で出すとしまして。
あと二週間ほどで『月風魔伝』の発売予定日ワンドロライがあり、そのリハビリも兼ねて文を、ということで短いお話を書くことにしました。練習、練習。
ちなみに、6/26当日夜にちょっと予定が入ってしまい、21時の開始アナウンスが間に合わないと思われますので、開始アナウンスが遅れたりなかったりした場合、勝手にワンドロライ始めてもらってて大丈夫です。終了時刻には間に合うと思いますので、終了のアナウンスだけ行われる可能性があります。主催は遅刻で参加するか、別の方策を考えるかはまだ思案中です。
月風魔伝UMのアップデートがあまりに待ち遠しいばかりに「実装してほしい要素ランキング」とか個人の主観100%で書こうと思いましたが、仮に実装されたらなんかこの記事の兼ね合いとか発案がどっちとかで困ったことになりそうなので、それは公式にちゃんと要望で出すとしまして。
あと二週間ほどで『月風魔伝』の発売予定日ワンドロライがあり、そのリハビリも兼ねて文を、ということで短いお話を書くことにしました。練習、練習。
ちなみに、6/26当日夜にちょっと予定が入ってしまい、21時の開始アナウンスが間に合わないと思われますので、開始アナウンスが遅れたりなかったりした場合、勝手にワンドロライ始めてもらってて大丈夫です。終了時刻には間に合うと思いますので、終了のアナウンスだけ行われる可能性があります。主催は遅刻で参加するか、別の方策を考えるかはまだ思案中です。
ある朝の話
「おはよう」
小さく呟いた声が、誰もいない部屋に響くと、風魔は自分の身の上をはたと思い出した。静かな木造りの屋敷。敷かれた粗末な布団が一つ。床の間の守り刀は持ち去られ、今は残された刀掛けが小さく、虚しく鎮座しているだけだ。
兄者たちはもういない。家来の多くも失った。残る少数の従者を各村の防衛に送り出せば、この少し広い屋敷には果たして、自分と、世話係として残った陰陽師の家系の者らがいるばかりとなった。
挨拶に答える声なき哀しさに、風魔は寝間着に裸足のまま自室を出た。今この屋敷に地獄の亡者が攻め込んできたら、もはや打つ手もないだろう。守るばかりではどうしようもない、敵の本拠地へ乗り込み、魔王を討ち果たす以外に道はない。
考えながら歩いていると、自然と書庫へ足が向いた。多くの書が地獄軍の襲来によって焼かれ、蔵書など数えるほどしかないが、棚で平積みになっているうちの一番上、最も新しい青表紙の綴じ本を開く。
『一、月氏一族は民を守り、政を正しく行う義務を全うすべし。』
開いてすぐ、何か条か書かれた項目の一を、あえて声を出して音読する。風魔の目にじわじわと涙が浮かんだ。
『二、月氏一族は互いに互いを補い、争うことなく民を導くべし。』
補うための二人はもう、この世にはいない。月一族としての後継者は今や、自分しかいないのだと風魔は思った。涙がぽろりと頬からこぼれた。
『三、月氏一族は……』
皆まで言わぬうち、書庫の入り口からひょこっと小さな顔が覗いた。背丈は五尺かそれに届かぬぐらい、まだ年若く、丸くふくよかな顔にちょこんと乗ったちいさな目と口が愛らしい、少年であった。
「風魔様?」
「……ああ、鴻明か。いや、今一度、これを読んでおこうと思ってな」
鴻明は、世話係の陰陽師の家系の、後継ぎ息子である。今年で齢十四、風魔とは同郷で、かつてはよく一緒に遊んだものだった。今や風魔は月氏一族を背負う身、過ごす時間も少なくはなったが、それでも生き残りの家臣のうちでは大切な友であった。
「これは……天魔様の」
「ああ。俺の兄者が遺してくれた、大切な書だ」
風魔の開いていた『月氏約十定三十篇補、一族指針』は、長兄の天魔が政務の合間に綴りまとめた、一族の使命や在り方を教え説くための書だ。政務や見回り、二人いる弟の世話などもしながら、これを記していた兄者には頭があがらぬ、と風魔はつくづく思い、堪えていた涙がまた落ちた。
「泣いておられますか?」
「……懐かしくなってな」
本当の理由は違うのだが、とても一族を継ぐ者の所作ではないと、風魔は強がって平時はつかぬ嘘を口から出した。途端、鴻明のちいさな目がきっと鋭く細まって、それへの答えが返ってきた。
「わかりますよ、わたくしには。あなたとどれだけ過ごしたと思っているのですか。兄様をふたりとも失って、悲しいのはわたくしも一緒です」
そう言って、ぐすぐすと鼻を鳴らすものだから、風魔は自分が泣くにも泣けなくなり、ぐずつきはじめた鴻明の頭をあやすように、よしよしとたたいてやるのであった。
書庫の入り口から陽の光が床へ伸びはじめる。空腹を訴え出した腹の虫と泣きべそ顔の鴻明を両方ともなだめながら、風魔は兄の書を書棚の一番上へ戻し、朝餉のため部屋を出ることにした。さえずる鳥の声は朝の挨拶を交わすようで、なんだか清々しく、美しかった。
++++++++++
今回は「月風魔出立前with鴻明」を書いてみました。
二代目の設定が現状、よくわかってないので勝手に盛っているのですが、今回は陰陽師の家系の皆さんを世話役に残して、かつて一緒に遊んでいた鴻明も屋敷にいるという形にしてみました。鴻明にとって風魔はよき遊び相手であり、上の兄たちからも兄弟のように可愛がってもらっていたので、こういう流れになります。
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ゲームを遊んだり、絵を描いたり、色々考えるのが好き。このブログは備忘録として使っています。
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