月風魔伝その他、考察などの備忘録。
みなさんこんばんは、九曜です。
今日は書き下ろし作品です。嵐童視点で進むお話ですが、襲名前後のわりと暗い時期の話(ネタバレのようなものもあるかもしれません。既プレイ推奨)ですので、その点ご留意ください。
そういえば先週「***が追記のマークです」と書きましたが、PC版でしかこのマークは表示されないようなので、スマホ閲覧の方は「なんかそれっぽい大タイトル見えたな」と思ったら引き返す感じでお願いします。
ほんとはスマホの方にも同じマークつけたいんですが、CSS弄るのが手間なのと、そろそろ改装とかなんか考えているので…あとまわしあとまわし…。
今日は書き下ろし作品です。嵐童視点で進むお話ですが、襲名前後のわりと暗い時期の話(ネタバレのようなものもあるかもしれません。既プレイ推奨)ですので、その点ご留意ください。
そういえば先週「***が追記のマークです」と書きましたが、PC版でしかこのマークは表示されないようなので、スマホ閲覧の方は「なんかそれっぽい大タイトル見えたな」と思ったら引き返す感じでお願いします。
ほんとはスマホの方にも同じマークつけたいんですが、CSS弄るのが手間なのと、そろそろ改装とかなんか考えているので…あとまわしあとまわし…。
灰の空
灰塗(まみ)れの暗い空を見上げる夢を見た。いや、夢ではなかった。あの日、確かに己は深く暗い闇の底に居た。
厳かに次代当主の名を告げる父の声が、耳より離れない。畳の上に視線を落とした時の、鮮やかな浅黄色さえも。嘘だと思い込むより前に、返事もせずに立ち上がり、どこかへ歩き出していた。選ばれるそれが、栄光の歴史を刻むための華やかな立場なら、己はこうも動揺せぬ。
弟が、わが弟が、かけがえない弟が。三度繰り返して、名より先に「弟」という立場が出てくることに自嘲が漏れた。互いにどう思おうとも、血のつながりだけは断つことかなわぬ。なればこそ、弟のことが気がかりであった。
家の外より「当主に選ばれなかった憐れな男」という烙印を押されるだろうが、そのような事は些細で、ちっぽけで、どうでも良い。月風魔物語にある二十七代という大事な節目において、地獄の監視……いや……ひいては己が命に代えても地獄を封じる、という大役を、他ならぬ弟が、その責を負うことが、耐えがたかった。
冷たい風の中、床の軋む木音を不規則に刻み、力なき足取りで自室へ帰ったところに、御付きの家臣たちがやってくる。かれらは身の回りの世話をしてくれる侍従や、稽古をつけてくれる武官たちだが、口ぐちに「貴方の方が当主に相応しいのに」と言ってくる。違う。数多の当主を呑みこんできた地獄の歴史を鑑み、当主に相応しい男こそ、地上に残りこの世を統治してゆくべきであると、先代は考えたのだろう。弟が命の形代となった様で、辛く、悲しく、また歯がゆかった。
ただ、この生々しい感情をありのままぶつけた所で、事態が解決するとも、好転するとも到底思えない。家臣たちには「先代の決めた事なれば、そう騒ぐな」とだけ言って、部屋をふらりと後にした。彼らは何も知らない。なれば、知らぬ方が良い。まだ浅い冬の昼間は、首巻きもなく歩くには、少し肌寒かった。
気晴らしに、稽古場としている忌地の外れへ来たは良いが、刀を手に出ては謀反を疑われようと、丸腰で出てきたことを思い出した。周囲を等間隔に取り巻いている竹人形を前に、両手に何も持たぬ自分は何とも間抜けに見えた。当主として選ばれたなら、刀を手に早速稽古に来ても、何も言われなかったであろうか。
心の奥底からふつふつと湧き上がる何かが、稽古場という正統な型式をかなぐり捨てるように、己を突き動かした。当主など、一族の務めなど、それもまたさだめられた型式のひとつに過ぎぬと、横薙ぎに振り上げた足が人形の頭をもぎ飛ばした。非常用に習った徒手空拳如きでは、地獄の魍魎の相手なぞままならぬ。それをよく知っているからこそ、なぜだか、今はそうしていたかった。三つ、四つと、時には手刀が、時には蹴脚が物言わぬ人形を襲った。
叩き割られ、あるいは壊されたいくつかの残骸の狭間で息を吐く。己が世界に酔った気を鎮めんと、空を高く見上げようとしたが、島にそびえる高い山が数日前に火を噴いたばかりの空は、灰色に暗く煙っていた。
++++++++++
そういえばオレカバトルの時に、やっぱり兄を差し置いて後継者になる弟案件があり、あの時も兄がやるせなくなる話を書きました。今回は理由が理由だし、私個人の嵐童評がいいひと寄りなので、こういう流れとなった次第です(別にあっちのお兄ちゃんが悪人とも思っていませんが)
というか、オレカのあの兄弟とUMのこの兄弟、なんか、色々そっくりです。そのうち色々度外視したクロスオーバーとか書いてみたくもあります。
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ゲームを遊んだり、絵を描いたり、色々考えるのが好き。このブログは備忘録として使っています。
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